森から生まれる手仕事の旅 ~余呉の木かごを編む2日間~

伝統民具「小原かご」をはじめとする「奥丹生谷の木かご文化」をテーマに、体験型エコツアーを開催いたします。
本ツアーは、単なるクラフトツアーではなく、小さな木かごを自らの手で編み上げる体験を通して、人と出会い、土地の歴史に触れ、森を知り、暮らしの中で使い続けることで、この地域との新しい関係が始まる旅です。
奥丹生谷の木かご文化とは
滋賀県長浜市余呉町奥丹生谷 ── かつて、淀川源流域の谷あいに七つの集落が存在しました。1960年代から1990年代にかけて、炭焼きの衰退やダムの建設計画に伴い廃村となり、跡地にはわずかに人の営みがあった痕跡が残るだけです。
木かごづくりは、その集落群に鎌倉時代から長きに渡り受け継がれてきたとされる文化です。
材料となるイタヤカエデの若木を細く割き、一つひとつ丁寧に編み上げるその技術は、雪深い地域の暮らしの中で、一家の長男のみに受け継がれる一子相伝の技でした。丈夫で軽く、美しい木肌を生かしたこの「木かご」は、日々の暮らしを支える道具として長く親しまれてきましたが、生活様式の変化とともに作り手は減少。
全国的に見ても、「木かご文化」が残るのは、この余呉と秋田県の一部のみとなり、未来へ残すべき希少な地域文化となっています。
荒井さんの想い
今回講師を務めるのは、荒井木籠製作所の荒井恵梨子さん。
小原かごの唯一の作り手となった太々野㓛さんから技術を受け継ぎ、木かごづくりだけでなく、材料となるイタヤカエデの採種・育苗・植林まで取り組んでいます。
100年後にも木かごを作り続けられる森を残したい ──
そんな想いとともに、森づくりそのものを次世代へつなごうとしています。
この旅で生まれる 5つのつながり
① 人とつながる
少人数で、じっくりと木かごを編む2日間だからこそ、小原かごの技術を受け継ぎ、その継承活動を続ける荒井さんの技術や想いに触れることができます。また、同じ時間を共有し、それぞれの木かごを完成させることで、参加者同士にも自然と交流が生まれます。
「手仕事」は、人と人をつなぐ時間でもあります。
② 物語とつながる
ツアーでは、木かごが生まれた旧小原村を歩き、森を訪ね、人々がどのように自然と共に暮らしてきたのか、その歴史や背景に触れます。その土地の物語を知ることで、一つひとつの編み目に意味が生まれます。
参加者は、単に「木かごを作る人」ではなく、「小原かごの物語を受け継ぐ人」となります。
③ 暮らしとつながる
完成した木かごは、お持ち帰りいただき、暮らしの中で使い続けることで、余呉で過ごした時間や、森の香り、人との出会いが日常の中によみがえります。
手仕事だからこそ生まれる温もりが、日々の暮らしを少し豊かに彩ります。
④ 余呉の森とつながる
荒井さんは、木かごを作るだけではなく、材料となるイタヤカエデの種子を採り、苗木を育て、植林する活動にも取り組んでいます。「木かごづくりは、森づくりから始まるもの」
ツアーでは、その想いや活動にも触れながら、「森を未来へつなぐ」という視点を参加者と共有します。
⑤ 未来とつながる
この旅の終わりは、余呉との新しい関係の始まりです。
木かごをきっかけに再び余呉を訪れる人。
森づくりを応援する人。
地域の文化を誰かに伝える人。
そんな一人ひとりの小さな行動が、地域の未来を支える「関係人口」の輪となって広がっていくことを、私たちは願っています。
このツアーが目指すもの
この旅は、地域に受け継がれてきた伝統文化を未来へつなぎ、森の価値を伝え、人と地域との新しい関係を育むプロジェクト。地域に残る文化を「見る」だけではなく、「受け継ぐ側」として参加する。それが、この旅の最大の魅力です。
木かごという小さな手仕事から始まる出会いが、余呉の森を未来へとつなぐ大きな力になることを目指しています。
ツアー概要
開催日:2026年10月10日(土)〜11日(日) 1泊2日
会場:ウッディパル余呉 森林文化交流センター(長浜市余呉町中之郷260)
旧小原村集落
集合:10月10日 13:00 森林文化交流センター
※ 電車の方は 12:40 JR余呉駅集合。送迎あり。
解散:10月11日(日) 13:30 森林文化交流センター
※ 余呉駅への送迎あり。
定員:20名(最少催行人数 10名)
参加費:33,000円(宿泊・3食付き)
内容: 1. 荒井恵梨子さんによる小原かご製作実演
2. 小原かご(おやつかご)の製作
3. イタヤカエデの森の観察・散策
4. 小原村跡地の散策
5. 荒井さんの植林活動や思いの共有
主催:ながはま森林マッチングセンター
企画:実施:ウッディパル余呉